HP Reverb G2のスペックを存分に引き出せ!クリエイティブなVR体験をノートPCで実現したい!

HP Reverb G2のスペックを存分に引き出せ!クリエイティブなVR体験をノートPCで実現したい!
こんにちは!DatVR編集部です。
突然ですが、皆さんはVRの体験やVRコンテンツの開発をするときに、どういったデバイスを思い浮かべますか?
2021年現在、もはやPCに接続せずともVRが体験できるデバイスが出ていますが、依然として充実したVR体験やVRコンテンツの開発を行うには、PCに接続するタイプのVRデバイスが必要不可欠です。
こうしてVRHMDに接続するPCは、かなりハイスペックなものが求められるため、価格や廃熱性能、将来的な性能の向上に合わせた拡張性が求められます。
また、昨今はVRHMDの高画質化が続き、求められるPCのスペックは上昇傾向にあります。
その為、多くの人が安価で拡張性のあるデスクトップPCを選ぶ傾向にあります。
実際、VRChatというVRSNSにおいては実に92.2%もの人がデスクトップPCを使っており、その差は歴然としたものになっています。
でもやっぱり、デスクトップPCは大きいし、移動もしづらいですよね・・・
特に日本の狭い住宅事情を考えると、ノートPCを選択したいという方もいらっしゃると思います。
私自身、業務でVR開発を行っていますが、やはりノートPCの方が取り回しがよく、結局はノートPCで開発したいと思う事が多いのが現状です。
ただこうした高いデスクトップPC率をみると、こう思われる方も多いかと存じます。
「やっぱり、ノートPCでVRをやるのは難しいの?」
これに対して、僕は今まで「ハイスペックなVR体験を、長時間快適に行うのは難しい」と回答してきました。
その背景には、自分自身が業務で用いているゲーミングノートPCが、Half life alyxなどハイスペックなVR体験を長時間行う事が出来ないことがありました。
でもどうしてもノートPCで快適にVRしたい!!
VRコンテンツを開発したり、を自分だけでなく知人に体験させたりするにはやっぱり持ち歩き出来る方が便利なんじゃい!
と思っていたら、なんとこの度HPさんからHP ZBook Create G7というプロクリエイターの為のハイスペックなノートPCをお借りする事が出来ました!!!
今回はそれをもとに、
・最新のVRデバイスであるHP Reverb G2の能力を最大限に引き出せないか
・VRの開発をもっと快適にできないか
上記に関して実験していこうと思います!!!
使用機器
VRHMD
HP Reverb G2
ValveとMicrosoftの共同開発により開発された、VRの新スタンダードを作り出すVRヘッドセット。
一眼あたり2160x2160かつ液晶パネル&フルRGBという圧倒的なグラフィックに加え、高輝度のレンズと高品質な音声を再現するヘッドホンにより没入感の高いVR体験を実現。
詳細レビューはこちら!
検証用ゲーミングノートPC
CPU Core i7-9750H
GPU NVIDIA RTX 2070with Max-Q Design
メモリ 16GB
HP ZBook Create G7 パフォーマンスモデル
NVIDIA® GeForce RTX™ 2070 with Max-Q Designを搭載し、2kgを切る薄型軽量を実現、負荷の高い3D CG や映像制作、ゲーム開発、VRまで1台で対応可能なモバイルマシン。
スペック詳細
https://jp.ext.hp.com/lib/jp/ja/products/immersive/zbook_create_g7.pdf
VR用のPCとして使う場合に、今までノートPCで発生していた課題
排熱
今までのノートPCの最大の課題点としては、やはりその排熱にありました。
デスクトップPCと比べると、CPU及びGPUなどからの排熱を処理しきれず、長時間のVR体験を行ませんでした。
特にhalf life alyx等の負荷の高いVR体験を行っていると、検証用ゲーミングノートPCでは一時間くらいで動作が重くなってしまうことが・・・・
メモリ
VRChatなどで、特に重いワールドで大人数が集まりだすとGPUのスペックだけでなくメモリも求められるようになります。
特に業務で使っていたり、VRChatでクリエイター活動をしていたりする方は、Unityを起動しつつVRChatをプレイする方も多いのではないでしょうか?
ノートPCでは、なかなかこのメモリの制限が厳しく、16GBまでというノートPCが多い状況です。
CPU・GPUのスペック不足
ノートPCに用いられるCPUやGPUは、デスクトップ用と異なり省電力・低発熱を実現するために、処理能力を削減しています。
とはいえ、今回比較に用いるPCはどちらとも、ハイスペックなCPU・GPUを積んでいるため、問題ないでしょう。
HP Zbook Createと検証用ゲーミングノートPCは、この排熱性能とメモリがVRを体験する上で明確な違いとなっています!
その差を、実際に負荷の高いVRコンテンツを体験しながら解説していきたいと思います!
Half-Life: Alyxをプレイ!
では早速、VRゲームの金字塔とも言えるHalf-Life:Alyxのプレイをしていこうと思います!
Half-Life:Alyxには、4つのパフォーマンスという項目で負荷を選べることが出来るようになっており、開始時にそのPCのスペックに合わせたレベルが自動的に適用されます。
HP ZBook Create G7では、開始時では「高」と上から2つ目の数値となっていました。
Half-Life:Alyxの設定としては、HP ZBook Create G7の性能をもってしても、高が推奨されるという結果になりました。
でも、やっぱり一番良い状態でVR体験をしたい!という事で、「推奨より高い設定が選択されています」という注意を無視して、「最高」でプレイを行いました!
ゲームでは、一番最初のチュートリアルシーンと、負荷がかなり重くなる中盤のシーンを中心にプレイしてみました。
この2つのシーンでは、どちらも処理落ちなど起こす事無くスムーズにプレイを楽しむことが出来たました!
特に2つ目のシーンは、エネミーが多く出現して銃撃戦を繰り広げる処理の重いシーンなのですが、HP Reverb G2の高解像度の中で非常にスムーズにプレイを行えました。
両方のシーンを合わせて一時間くらい熱中していましたが、熱などでプレイが阻害される事もありませんでした。
しかも、更にすごかったのが、録画まで行えたという事でした!
Windows Mixed Realityの標準録画機能を用いたのですが、以下動画のように録画を行えておりました。
Half-Life:Alyxは、特に敵エネミーからダメージを受けている時などが重くなりがちなのですが、問題なくプレイ&録画を行うことが出来ました。
次に検証用ゲーミングノートPCでのプレイです。
こちらですが、大変残念なことに、なんと一番低い設定が自動選択されておりました・・・・涙
(これでもノートPCの中では、スペックは高い方のはずなんですが・・・・涙)
ただ、やはりReberb G2でプレイしている手前、高画質でプレイしたかったため、「推奨より高い設定が選択されています」という注意を無視して、「最高」でプレイしてみました。
こちらも同じく、チュートリアルシーンと、中盤のシーンを中心に一時間プレイしてみました。
結果としては、ダメージを受けたときや動きの激しい時に少し引っかかってしまうことがありつつも、プレイ自体はなんとか出来るといった印象でした。
ある程度推奨設定を超えても、プレイ自体はなんとか出来るようでした。
ただ、やはり録画を行うとカクツク事が多く、ダメージを受けた際や、ロードなどを行うときはFPSが顕著に下がってしまい、数十秒ほどフリーズしてしまう結果となりました。
上記のように、VR内においては、体験だけであれば検証用ゲーミングノートPCでも可能なものの、体験しつつ録画などの動画作成や配信などを行う場合は、HP ZBook Create G7等がオススメとなってきます!
なお、もしこういったクリエイティブな作業をする場合は、もし上記のようにVRコンテンツを録画しながらプレイするという事をしない場合でも、HP ZBook Create G7の方が望ましいと感じております。
VRコンテンツをノートPCで開発!
これまでの様に、VR体験をするだけでなく、さらにVRコンテンツの開発まで行いたい場合はどうなのでしょうか?
実際に一か月お借りした中で、VR開発の業務に使用した所、HP ZBook Create G7での開発は、かなり有用であると感じました!
今まで、VRコンテンツの開発はデスクトップPCとノートPCの両方で行っていました。
ただ、やはり出社しての開発や顧客に見せる際はノートPCでの開発の方が圧倒的に取り回しが効くため、ゲーミングノートPCで開発を行う事が増えてきておりました。
しかしノートだとどうしても物足りない部分があったため、仕事の都合上問題ない範囲で、HP ZBook Create G7でも業務を行ってみました!
その体験から、実際にゲーミングノートPCと比較してどういったメリットを感じたのかを記述していければと思います!
メモリは多ければ多いほど良い
今回の検証に用いたゲーミングノートPCに限らず、16GBが上限となっているゲーミングPCは多いと感じています。
そんな中HP ZBook Create G7は32GBもあるため、ゲーミングノートPCと比較しても、その恩恵を開発において感じることが出来ました。
特にUnityでビルドするまでの時間が本当に早く、ゲーミングノートPCと比較しても快適度は歴然でした。
また、Unityとblenderを同時に起動している場面でも、動作が遅くなるようなことはありませんでした。
メモリの多さは、もちろんVR体験でも活きてきますが、寧ろこういった開発の方がよりその差を体感できそうです。
コンパクトさは正義
ゲーミングPCといえば、大きくて重い印象を受けがちですが、このZBook Create G7は1.9kgと軽く、コンパクトに収まっています。
こちらは実際に写真を見ていただけるとわかると思うのですが、ゲーミングノートにしては小さい方である検証用のPCと比較しても、さらに小さく、薄いため、気軽に持ち運んで作業を行うことができました。
こちらは横から見た図なのですが、背丈が低い事が確認できるかと思います。
畳んだ状態で重ねてみても、その小ささが確認できます。
上から見ても、横は同じくらいなものの、奥に対しては検証用ゲーミングノートPCの方が大きい結果となりました。
顔認証・指紋認証の気楽さと起動の速さ
また細かいところではありますが、顔認証・指紋認証の気楽さは本当に開発やその他連絡を行う際に大いに役立ちました。
一般的なノートPCと異なり、HP ZBook Create G7は開けるだけで電源がつ
き、さらに顔認証であっという間にホームまで辿り着けます。
普段用いているスマホやタブレットには、顔認証が当たり前のように搭載されているため、PCを開くことに若干の億劫さを感じていた身としては、是非とも他機種に搭載してほしい機能だと感じました。
特に在宅ワークが多い現在、作業環境の立ち上げが早いというのは、それだけ早く集中出来る環境に身を置けるため、仕事の効率が多いに向上していると感じました。
実際、お借りしている間は、仕事上自分のPC以外でも出来る作業は積極的にHP ZBook Create G7で行っていました。
バッテリーの長さ
これはゲーミングノートPCと比較して、圧倒的に長いと感じました。
HP公式ページに記載されている情報によると、ゲーミングノートPCが最大5時間としているのに対して、HP ZBook Create G7は13.6時間と倍以上動作することが可能なようです。
実際の使用では、MTGなどをしていると残念ながら今のゲーミングノートPCは1時間持つか持たないかくらいであり、外での作業やMTGを行う際はipad proを持参しておりました。
これがHP ZBook Createであれば、4時間作動させていても問題がなかったため、ipad proを持ち歩く必要がなくなり、より身軽にMTGや作業を行うことが出来ました。
結論
単に VR体験をするだけでなく、VRでよりクリエイティブな活動を行いたい場合、HP ZBook Create G7はとても良い選択肢になると感じました。
特に配信などで必要になる録画や、UnityやBlenderを用いたVRコンテンツの開発は、HP ZBook Create G7の快適性を感じられるシーンが多く、充実したVRの体験・開発環境を持ち歩きたい方にとって、HP ZBook Create G7は非常に良い選択肢になり得ると感じました。