VRC調査 第四章 VRChatオープンコミュニティについてその1

お世話になっております!株式会社VLEAPの新保です。

今回からはユーザーがどのようにVRChatを使っているかについて解説していきます!

第四章は、よく使う入場制限、VRCでよく使うjoin方法、ワールドの滞在時間、ブリックワールドに行く理由、普段活動しているワールドを解説していきます!

どうぞよろしくお願いいたします!

前回記事「VRC調査 第四章 VRChatオープンコミュニティについてその1」の記事を読む

VRChatにおけるオープンコミュニティについて

VRChatには様々なコミュニケーション方法があり、様々な場所でそれが行われています。

そういったコミュニケーションについて調査するために、以下の様に
1)Twitterで連携し、後述する入場制限がFriend+以上で、外から観測しやすいオープンコミュニティ
2)Discordで連携し、入場制限がfriend以下で、外から観測しにくいクローズドコミュニティ
に分けて調査を行いました。

VRChatではユーザー同士が交流する部屋のことをinstanceと呼びます。

VRChatではinstanceごとに入場制限を設定でき、誰でも入れるpublicからそのinstanceに最初に入ったオーナーのみが招待を承認できるinviteまで5段階あります。

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こういった入場制限がどのように使われているのかを見ていきます!

Instanceを立てる際に、よく使う入場制限

まずはInstanceを立てる際に、良く使われる入場制限についてです。

複数回答可能な選択肢で回答を集めました。

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こうしてみると、ダントツで多いのはFriend+となりました。

つまり、instanceにいるユーザーのフレンドのみが入れる仕組みが最も採用されており、次いでFriendが最も多く使われ、最下位はpublicという流れになりました。

前年度との比較

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前年度との比較ですが、PublicとInvite+が入れ替わったのみで、大きな変動はありませんでした。

VRChatでワールドを移動する際に、よく使うJoin方法

次にワールド移動の時に、よく使うJoin方法についてです。

前年度は一つだけ選択式だったのですが、ユーザーの方から移動する時は複数の手段を使い分けるという指摘をしていただきまして、今年度から複数回答式に変更致しました。

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上のグラフでfriend+を使う人が多い影響もあり、フレンドにjoinする人が最多の割合を占める結果となりました。

ここから、ユーザーがいる場所に、そのフレンドがjoinする形で更にユーザーが集まるというネットワーク効果がある事がわかりました。

なお、回答方式を変更したため、前年度との比較はありません。

お気に入りのワールドの平均滞在時間

次にワールドの滞在時間に関してです。こちらはひとつのワールドにどれだけ滞在しているかに関して回答して頂きました。

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結果としては1時間以下が最も多く、次いで2時間以内が多いという結果になりました。ワールドで合流し、少し話した後に他のフレンドを訪ねていく方や、集まった後に一緒に他のワールドへ移動する方が多いようです。

前年度との比較

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2時間以下と1時間以下の順位が変動する結果となりましたが、概ね変わらないようです。

Publicワールドに行く理由

次に、publicワールドへ行く理由についてです。

選択肢+その他で回答を集めました。

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Publicインスタンスは誰でも入れるため、新しい友達作りや、しがらみのないコミュニケーションが可能ですが、同時に治安も良いとは言えないため、行かないと回答された方も多くいらっしゃいました。

そんな中でも行く理由としてはやはり新しいフレンドを作りたいという方が最も多く44.9%いる結果となりました。

また、初心者の方を案内するためにPublicインスタンスにいらっしゃる方も多いようです。

前年度との比較

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前年度との比較ですが、概ね同様の結果となりました。

普段活動しているワールド

最後に普段活動されているワールドに関してです。

前年度は選択式+その他記述式という手法を用いた結果、回答結果が選択肢として提示されているワールドに偏ってしまう問題が起きました。

そこで今年は記述式で回答して頂き、具体的なワールド名を全て手作業で分類しました。

回答数が2件以下のワールドは省略させて頂きました。

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結果として最も多かったのはMeRoomとなり、次いで特定の場所はないと回答された方が多いという結果になりました。

このMeRoomが何故ここまで使われているかについては、現在も調査中です。

また今回はこのグラフから除外しましたが、フレンドのいる場所、イベントの開催されているワールドに移動する方など特にここという場所が無い方が多くいらっしゃいました。

なお、回答方式を変更したため、前年度との比較はありません。

まとめ

今回はよく使う入場制限、VRCでよく使うjoin方法、ワールドの滞在時間、パブリックワールドに行く理由、普段活動しているワールドについて解説してきました。

この章の特徴としては、使われるワールド以外は前年度とほぼ結果が変化せず、特によく使う入場制限やjoin方法、滞在時間などは今後VRChatでは変わらない数値となる可能性があると感じました。

このデータが、メタバースを志向するサービス全般に言える事なのか、VRChatのみに言える事なのかはまだわかりませんが、こういった時がたっても変わらないデータを観測することは重要であると感じました。

次回は第五章オープンコミュニティについてその2についてです!どうぞよろしくお願いいたします!

コラム

2020‐12‐30

VRC調査 第三章 VRChat利用者実態と利用者動向 その2

お世話になっております!株式会社VLEAPの新保です。

今回は、前回からの続きでVRChatを利用している方のログインする時間帯、VRC以外のコンテンツ利用状況、VRC内での活動、そしてVRCの魅力に関するデータを解説していきます!

どうぞよろしくお願いいたします!
なお、第二章その1が見たい方は以下のリンクからアクセスしていただければ幸いです!

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編集部

38

コラム

2020‐12‐28

VRC調査 第二章 VRChat利用者実態と利用者動向 その1

お世話になっております!株式会社VLEAPの新保です。

今回から遂に!2020年度VRC調査で実際に調査したデータをご報告させて頂きます!

第二章は、VRChatを利用している方のプレイ時間や頻度、始めたきっかけ、職業、住んでいる都道府県といった利用者の属性に関するデータになります。

どうぞよろしくお願いいたします!

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編集部

37

コラム

2020‐12‐24

VRC調査 第一章 目的と研究手法について

お世話になっております!株式会社VLEAPの新保です。ついに!2020年度「利用者調査から見た日本におけるVRChatのコミュニティと経済圏」(略称VRC調査)に関する調査報告を始めさせて頂きます。全部で7回の連載になり、今回は序論・本研究の目的や研究手法に関してになります。本日から3日に一回のペースで投稿していければと考えております!どうぞよろしくお願いいたします

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編集部

36